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[Vol.5]「レシャード先生」をご存知ですか?


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皆さんは、レシャード・カレッド先生(以下レシャード先生)をご存じでしょうか?
レシャード先生は、1950年にアガニスタンのカンダハルに生まれ、1969年に来日、1976年に京都大学医学部を卒業、その後は日本各地の病院で呼吸器外科の研鑽を積まれ、1989年にはJICA(国際協力機構)から「イエメン結核対策プロジェクト」の要請を受け、そのチームリーダーとしてイエメンに赴任されました。

帰国後は、松江市民病院に呼吸器外科を立ち上げ、現在では島田市にあります「レシャード医院」の院長、京都大学医学部臨床教授、老人保健施設(アポロン、アポロン伊太)、社会福祉法人島田福祉の杜、特別養護老人ホームあすか、そして、祖国のアフガニスタンの医療と教育を支援するNGOカレーズの会を運営されています。

レシャード医院・HPより

 自分がレシャード先生と初めてお会いしたのは、大学卒業後2年めの研修医として「島田市民病院」に赴任した際に、先生が呼吸器科の医長を務められている時でした。当時、島田・榛原・焼津地区の4つの総合病院は、合同で月に1回、呼吸器の病気に関する勉強会を開催しており、終了後には、参加した呼吸器科医師のためにお弁当が用意されていました。ある時、自分は呼吸器科以外の科目をローテーション中でしたが、お弁当が幾つか残っていたため、呼吸器科をローテーション中の同期の研修医から、「夕飯まだでしょ、お弁当が残っているから食べにおいでよ」と連絡を受けました。研修医が多忙なのは昔も今も変わらず、「今晩も夕飯いつになったら食べられるのかな」と思っていた自分にとって、大変嬉しい連絡でした。
 勉強会が終了した会場で、同期の研修医と一緒にお弁当をおいしく頂いていると、「君は中野くんという研修医だね。確か今日の勉強会には参加してなかったよね。お弁当だけ食べに来るのはイケないねえ!次からは必ずこの勉強会に参加しなさい!」とレシャード先生に声をかけられたのが、先生との衝撃的(?)な出会いでした。
 それからは、毎月の呼吸器勉強会に参加し、また、レシャード先生の病棟回診に必ず同席し、沢山の事を学ばせて頂きました。更に、仕事が遅くなった時には「中野くん、家に帰ってもどうせ食べるものは無いんだろう。わし(レシャード先生は、ご自分のことを「わし」と呼んでおられました。京都大学医学部で研鑽されていた時代に「とても流暢な関西弁」を習得されたようです)の家に夕飯を食べに来なさい」と言われて、何度もレシャード先生のご自宅で大変美味しい夕食を頂きました。
 レシャード先生の元では、呼吸器を始めとした多くの病気の知識、外科的処置(レシャード先生は、「患者さんがどんな手術を受けているのか、内科医も知らなくてはいけないよ。そのためには手術に立ち会うように!」と内科医も積極的に手術に立ち会うことを勧めておられました)、そして医師としての基本的な考え方や立ち居振る舞いについても、一から学ばせて頂きました(そんな御縁もあって、自分と家内の仲人はレシャード先生ご夫妻にお引き受け頂きました。)
 レシャード先生は、当時から夏と冬の休暇の際には、母国のアフガニスタンや近隣諸国での医療活動、ならびに学校を始めとした公共施設の建設等のボランティア活動に奔走されていました。ある時、同僚の医師達と「レシャード先生があんなに頑張っているんだから、1回ぐらいは部下の自分達の誰かが、ボランティアについて行かないと、弟子としてまずいでしょう…」という話が出ました。しかし、大変治安が悪く、医師の技量としてもまだまだ研修中の自分達が、果たしてレシャード先生のお手伝いができるのかどうか、不安を感じながらも、レシャード先生にその事を申し出ました。
「ありがとうね。君達のその気持ちは大変うれしいよ。でもね、この大変恵まれた、そして平和な「日本」という国に生まれて、ご両親の深い愛情の元で育った君達には、本当の意味での「ボランティア」は難しいよ。それは勿論、君達のせいではないからね。その気持ちだけで十分だよ。それより「わし」が病院を空ける事で迷惑をかけるが、その間は皆で協力して留守を頼むよ」とレシャード先生はおっしゃられました。自分達に微笑みかけているレシャードの姿が霞んで見えたのは言うまでもありません。
 それから4年後に自分は島田市民病院を退職し、県西部地区の複数の病院勤務を経て、現在のクリニックで呼吸器科医として医療を行っていますが、自分の医師としての原点は、この島田市民病院での「レシャード先生との出会い」からでした。今でも大変多忙なレシャード先生の益々のご活躍を祈念したいと思います。

静岡県浜松市北区初生町381-2 交通アクセス
電話:053-430-5111
呼吸器・アレルギー専門クリニックです!
クリニック開院後、10,000人以上の呼吸器(気管支喘息・せき喘息・COPDなど)ならびにアレルギー(花粉症・食物アレルギーなど)の患者さんの診療に携わった経験に基づく「専門的な医療」を提供いたします。