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発作の時はどうする?


速効性の気管支拡張薬の吸入が原則!

  • 気管支を拡げる薬が有効
  • 「速く効く・良く効く・安全性が高い」吸入薬が第一選択
  • 貼り薬は速効性に乏しい、飲み薬は副作用が多いので推奨されない
  • 正しい吸入方法を予め身につけておくことが重要
  • 1回2吸入を20分毎に3回(計6吸入)までは吸入を繰り返せる
  • 繰り返し吸入しても苦しい時は病院受診、場合によっては救急車
  • シムビコートは発作時にも吸入できる便利な薬


Q まずどうすれば良い?

A 「発作かな?」と思ったら、ガマンせずに気管支拡張薬を吸入

発作時には、気道の周囲の筋肉が縮んで、気道が狭くなっています。
気管支拡張薬は縮んだ筋肉が緩めて気道を拡げて呼吸を楽にしてくれます。
「発作かな?どうしよう?」と思ったら、我慢せずにサルタノール・メプチンエアーを吸入しましょう。

気管支拡張薬には「飲み薬」・「貼り薬」もありますが、速効性、効果、安全性において、吸入の気管支拡張薬が最も優れています。

いざという時に備えて、吸入の使い方を覚えておいてください。
使用方法に関しては、環境再生保全機構公式動画チャンネルに登録された『吸入薬の使い方の動画』をご覧ください。

なお、吸入薬にも使用期限があります(本体に記載)ので、時々確認してください。

メプチンエアー

サルタノール



Q 繰り返し吸入してもOK?

A 1回2吸入、20分ごとに3回(1時間に計6吸入)までOK

気管支拡張薬の吸入は、5分以内に効果が出て、約20分で最大の効果が発揮されます。

気管支拡張薬を2吸入して、20分経っても楽にならない時は、もう一度2吸入して下さい。
それでも楽にならない時は20分後に更に2吸入して下さい。

つまり、発作が起きた時には、1回2吸入を20分毎に3回(計6吸入)まで繰り返し吸入することができます。

「繰り返して吸入すれば効くの?」
「心臓に悪くないの?」
と心配される方も多いかと思いますが、気管支拡張薬を繰り返し吸入した時の効果と安全性は十分確認されています。



Q それでも苦しい!どうする?

A 早急に次の対策が必要です

気管支拡張薬を繰り返し吸入しても呼吸が楽にならない時は重い(重症)喘息発作です。

横になれない(苦しくて寝られない)
話し(会話)ができない
口唇や手の爪の色が青い

上記の様な場合は緊急事態です。
このような場合は、気道がいつもの3~4割(!)まで狭くなっています。大至急で救急車を呼んで、病院に向かって下さい!

「救急車は格好悪い・世間体が・・・」と気にされる方も多いかと思いますが、最も早くかつ安全に医療機関を受診できるのが救急車です。



Q 「スマート」な発作の対応?

A 発作時に「シムビコート(ブデホル)」を吸入するSMART(スマート)療法

あれっ、シムビコートって定期的に吸う薬じゃなかったの?』と疑問を感じる方が多いと思います。

シムビコートは、吸入ステロイド薬と気管支拡張薬の合剤で、1日2回、朝と晩に定期的に吸入(1回の吸入回数は、重症度に応じて1~4吸入)をするのが基本です。
喘息発作の時には、気道の周囲の筋肉が縮んで気道が狭くなります。
では、発作の時には、気道の炎症はどうなっているのでしょうか?
最近の研究の結果、喘息の発作時には、気道の炎症も強くなっていることが確認されました。
その結果、発作時にシムビコートを追加吸入する治療法(SMART療法)が確立されました。

SMART(スマート)療法
  • シムビコートを朝晩に定期吸入(喘息の程度によって1回1〜4吸入)
  • +シムビコートを発作時に1回1吸入、1日4回(最大6回)まで追加吸入

なお、この治療法は、同じ合剤であるレルベア・アドエア・フルティフォームではやってはいけません。
詳しくは、診察時に医師に確認して下さい。


【院長コラム】喘息患者さんは、ガマン強い?「あの時に比べれば…大丈夫…???」

喘息のガマンは禁物!

喘息患者さんは、カゼを引いた後、天候・気候の急な変化、アレルゲンの暴露、運動、過労・ストレスなどをきっかけに喘息発作が起きます。発作で受診された患者さんに「今回の発作はどうでしたか?」と質問すると「あの時に比べれば、大したことないですよ、大丈夫、全然ガマンできる、平気・平気!」と回答される方が少なくありません。

患者さんが回答された「あの時」とは、喘息発作のために「救急外来を受診した時」「苦しくて全く動けなかった時」「救急車で搬送された時」、あるいは「喘息で入院した時」など、ご自身が経験された喘息発作がの中で最も悪かった時を基準に判断していることがほとんどです。

「あの時」より悪ければ、場合によっては生命に関わる重大な喘息発作になりかねません。喘息発作はガマンしても何も良いことはありません。そして、発作時のサルタノール・メプチンエアーは速効性があり、安全性も優れた良く効くクスリで、くせになる(依存性)事も全くありません。
自分の喘息発作に関するいわゆる自己評価は、安定している時(ほとんどの方は無症状の時)を基準にしてください。「ガマンできるから」と言って、これまでに経験した「最悪」の状態を判断の基準にするのは大変危険です。発作はガマンせず、速やかに対処することを強くお勧めします。サルタノール・メプチンエアーを吸入しても発作が改善しない(いつものようにスッキリしない)、一度は効いても3~4時間で発作がまた出るのは、ガマンしてはいけない状態なのです。


もっと知りたい【ぜんそく(喘息)】について



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